新米の精米と発送

  食欲の秋・収穫の秋の楽しみは新米の味。今年の米はちゃんと出来たか、例年通り美味しく稔ったかと食べるまでは心配。そして試食の済んだ後のもう一つの楽しみは、お送りしたりお渡ししたお得意様からの反応。「普段はお代わりしないのに、2杯食べた」とか、「ものすごく美味しかったわ」などと言われると、矢っ張り嬉しいですね。

  農業研修の仲間から届く色々な季節の果物へのお返しも、我が家は全部新米にしています。中には「自分もコシヒカリを作っているので、もっと美味いのが届くと腹が立つから別の品種を送って」と言う後輩もいて、彼には滋賀羽二重糯を送っています。

  お米を作っておられない方々には、今年は「にこまる」「コシヒカリ」「羽二重糯」など何種類かを詰め合わせてお送りする予定で、精米してきました。この時期は数種類を詰め合わせるために2kgパックが主体なので、佐千夫と二人で170個作るのに4時間程掛かって仕舞いました。

  少しは発送もしたのですが、佐千夫が来週サバイバルゲームをする仲間に渡す分や、家で詰め合わせる分を持って帰りました。昨夜から雨模様だったので、行き帰りはパジェロ。我が家のパジェロの後部はこんな時に、真空パックしたお米が緩まないようカーペット張りにしてあります。

真空パック下新米をパジェロで輸送

写真が入選

  3年前、南市区ファミリーフェスティバルの餅搗きの写真で応募した時は努力賞を頂きましたが、紙面に載ったのは名前だけ。今回は課題の部2位で写真も掲載され、とても嬉しいですね。

  滋賀羽二重糯を手刈りしている南市区と惣社神社の役員さんに、この新聞の切り抜きのコピーを配って報告しましたが、責任役員さんには良い記念になったと喜んで頂きました。

  実は役員さんの仕事の都合で、例年より1週間余り刈り取りが遅れ、稲穂が少し色付いて仕舞いました。稲は出穂したらそれ以上背丈は伸びませんので、出穂直後の時期に刈り取った方が葉の緑色が濃くて良いのです。然し写真的には黄色味を帯びた稲穂がアクセントになって、見栄えのする風景になりました。怪我の功名でしょうね。

  11月1日、日本農業新聞社から現金書留で賞金が届きました。3年前に努力賞を頂いた時は、直径10m程のルーペを賞品として頂きました。今回は頂いた賞金で、何かカメラ関係の品物を記念に買おうかと思っています。

日本農業新聞で入賞しました

「にこまる」刈り穫り

  ようやく天候が回復したので、午後から今年最後の稲刈りをしました。品種は「にこまる」ですが、周りから見ていると40本以上に分蘖した大きな株ばかり見え、どれだけ収量があるのか心配になる程でしたが、乾燥機に張り込んだ分には普通の作柄の様です。

  ただ、籾が非常に綺麗でしかも充実しているので、多分この辺りではイリコと呼んでいる小米は、少ないのじゃ無いかと思われます。月末には籾摺りをして、一度食べてみたいと何人もの得意先農家に頼まれていますので、皆んなで試食しようと思っています。

  稲刈りが終わると直ぐに、来年の稲作の準備が始まります。耕土培養資材や微生物で発酵させた鶏糞などを散布して軽く耕起。今年はその後にレンゲの種を撒く予定です。

今年最後の稲刈りです

コスモス

  例年より少し早く山田錦を刈り穫ったのは、月末に掛けて天気がぐずつきそうと見たから。この予想は当たったのですが、山田錦の稲刈り自体はやはりちょっと早すぎた様です。それでもこの一週間の天気を考えると、こればかりは仕方無いですね。まだ時間を掛けて風を送り乾燥中ですが、時々水分計で計る時の玄米はちょっと青く見えます。

  ようやく日射しが戻ったので、コスモスの写真を撮りに行って来ました。此処は滋賀県農事試験場湖西分場の跡地。面積にしたら2町歩余りでしょうか。3億円とかで売りに出されていましたが、何年も放置されていて今年初めてコスモスの種を蒔いたようです。

  と言っても種を蒔いただけ。全く手入れが出来て無いのでむちゃくちゃやでしたが、セイタカアワダチソウもアクセントになってそれなりに綺麗になって来ました。此処は右手にある安曇川駅から来る大通り沿いで、駅まで500mほど。写真では手前側になる私の立っている道路を挟んだ反対側に、お預かりしている田が2反歩あります。

  写真上方に見える赤い屋根の大きな建物は、昭和56年のびわこ国体でウエイトリフティングの会場になった安曇川町総合体育館。その左手の高圧線の鉄塔の下に我が家はあります。もっとも家並みの向こう側なんで写真には写っていませんが、距離にして体育館から100m位かな。

一面のコスモス

籾干し

  コシヒカリなど主要な品種の種籾は毎年、日本一の種籾生産地である富山県の、「JAとなみ野・庄川稲種センター」から送って頂いています。しかし山田錦などなかなか手に入らない品種は、病気などの被害や倒伏が無くて稔実の良い部分を選んで、自家採取しています。

  子供の頃は乾燥機など無かったので、刈り穫って稻木干しをし脱穀の済んだ籾は全部、家の回りの庭など空いた場所に筵で干していました。今は種籾だけですので、パレットにコンパネで枠を組みブルーシートや紙のシートを敷いて、その上に湿気取りに新聞紙を何枚も敷いた上に、こんな風に籾干しをしています。トラックの荷台に載せているのは俄雨対策。この辺りは通称「高島しぐれ」と言って、「弁当忘れても傘忘れな」といわれるほど、晩秋には俄雨が多いのです。

  実際にはこの上にトンネル用の支柱を使って、せっかく乾いた籾を濡らさないで、しかも少しでも早く乾くように、小さなビニールハウスにしています。これなら多少の時雨も心配要らないし、酷く降るようならそのまま倉庫に逃げ込めるので安心なのです。

トラックの上で籾干し

マイタケ

  天然の舞茸は非常に美味しく貴重品で、見つけると舞いあがって喜んだからマイタケと言う名が付いたと聞く。今は人工栽培され、福島の友人が放射能汚染を気にして測定し、安全を確認してから送ってくれた。なめこは原木が路地に置いてあったのでダメだったが、舞茸はシートで覆って栽培していたので良かったらしい。

  色々な料理に使えるが、昨夜は天ぷら。非常に香りが強くて食べるとほろ苦さがあった。キノコ穫りは東北の人には、何物にも代え難い秋の楽しみだという。人工栽培といっても販売はしないから、損害賠償の対象にはならない。しかしせめて謝罪の一言が欲しいと彼は言う。

  自家用に米も少し作っている。福島県でも彼の地域の米は心配要らない。それでも自分で食べる積もりは無いと言う。こっちから送ろうかと言うと、昨年の米を籾で保管庫に入れてあるから大丈夫というが、春から丹誠込めて育てハサガケまでして収穫した新米を、口にしないとは。
 
  メールから、彼の悔しさが伝わってくる。

福島から届いた舞茸で天ぷら

お稚児さん

  日曜の昼過ぎに精米のため、姉の嫁ぎ先の萬木綱商店へ行くと、もうじきお稚児さんが通られるのでと言われ、車は駐車場へ移動。待つ間もなく稚児行列が通りました。詳しくは聞きませんでしたが、浜の方から行列は出発したようで、私の車を停めかけた店の前はまさに行列の通り道。

  直ぐ近くの流泉寺さんで行われた奉賛行事だったようです。とても檀家の子弟だけでは足りなくて、姉の家でも宗派が違うのに二人の孫が出ていたとのこと。何処でもこういう行事を組むと、子供が居なくて人数を揃えるだけでも大変なのに、男の子なので顔に化粧するのを嫌がって、なだめすかすのは更に一苦労なのです。

  カメラを持ち合わせていなかったので、ケータイでの撮影になりました。

お稚児さんの行列

稲こうじ病

  今年初めて試作した新顔の「にこまる」は、九州沖縄農業研究センターで交配・育成され、暑さに強いと言われています。「にこまる」という名は、おいしくて笑顔がこぼれる品種であること、品種特性である粒張りの良さを表現して命名されたということです。

  えっ?と驚くほど株張りが凄くて、常識的には分蘖が多くて株がこのように大きいと穂が小さくなるのですが、その割には穂は一人前以上に長くなっています。

  中学の同年で得意先農家の一人は、一穂持って帰って数えたら178粒着いていたと言っていました。普通は100粒もあれば上々。ならばこれは大豊作?なんでしょうか。

  収量構成要素といわれますが、収量は植え付け株数x一株の分蘖数x穂に付いている籾数x籾の登熟歩合の4つの要素の掛け算で決まります。あと数日で収穫出来ると思いますが、いったいどれくらいの収量になるのか、刈り穫りを楽しみにしています。
 
  刈り穫り時期を決めるために毎朝穂の登熟具合を見ていますが、豊作病ともいわれる「稲こうじ病」があって驚いています。一般に低温、日照不足、多雨条件下で多発すると言われていますが、お盆過ぎから毎日の様に降った俄雨と、9月の雨台風も影響したのでしょうか。

  それにしても他の品種では見掛け無かったので、時期的に遅い品種だから特異的に発生したのでしょう。全部取って仕舞って籾に混じらないようにする予定です。

「にこまる」に稲こうじ病を発見

山田錦の刈り穫り

  天気予報を眺めながら乾燥機の都合も考え、少し早めに酒米の山田錦を刈り始めました。山田錦は非常に刈り旬が短いので、刈り取り時期の判定には神経を使います。

  2反3畝と3反2畝の二枚の田で5年前から作っているのですが、収量目標は30俵。これだけあると市内マキノ町の吉田酒造で造られる、純米酒「かじや村」の醸造原料米として充分なのです。

  今年は肥料設計を変えた事もあるのですが、少し稲の出来方が違っていて戸惑う事の多かった年でした。早生のコシヒカリが調子よく出来たのに、遅い物ほど段々とおかしくなって来て、天候の仕業とは思うのですがなかなか満点は取れませんね。

  今年はコンバインが替わったので、穂先が私の肩まで来る長い稻藁がカッターに詰まる事もなく、順調に稲刈りが出来て18日・19日の二日間で、この2枚の田を刈り穫りました。

  非常に稲藁の量が多くて稲株も隠れる程だというのが、写真でも分かって頂けるかと思います。

山田錦を刈り始めました

赤とんぼ

  刈り穫り間近になった「にこまる」を見に行って、赤とんぼを見掛けました。アキアカネでしょうか。つがいで飛んでいたのですが、軽く上下しながらずっと飛びっぱなし。

  なんとか写真を撮ろうと稲に止まるのを待っていましたが、結局ずっと飛んでいました。

  赤とんぼは水田で繁殖すると聞いていますので、我が家の田の回りで赤とんぼを見掛けるのは、余り農薬を使ってない証拠にもなるかなと思っています。アキアカネだと羽を下げて止まるので、止まってくれるとアキアカネかどうかはっきりするのですが。

赤とんぼを見掛けたのですが、写真は難しいですね

伊勢・神明講の田

  お預かりしている田の中に、伊勢神宮の神明講の田があります。元々はこの田を講の人達が皆で作って、出来たお米を神前にお供えし、残ったお米を売ってお伊勢詣りの費用に充てたのでは無いかと思うのですが、近年は講の人達で作れなくなって小作に出しておられます。

  2004年に初めてお預かりした時にはどんな田か全く分からず、田植えは何とか済ませたものの稲刈りではコンバインを煮え込ませ、最終的にはトラクターにキャリーを付けて入って手刈りを余儀なくされ、たいそう難儀しました。

  後で分かったのですがこの田は、二方が不法に宅造された高台になっていて、法面の下部に側溝が無いため宅造地の水が絶えず流れ込んでいて、全く田面が乾かないのです。代掻きに行ってトラクターを煮え込ませ、得意先の農家2人に助けて貰った事もあります。

  それ以来法面の下に畦を作り、宅造地からの水が田に流れ込まないようにしていますので、今年も相応の収穫がありました。実は非常に水利の悪い田でもあり、神明講の責任者の方には年貢は要らないから作って欲しいとまで言われているのですが、作らせて頂く以上は当たり前ですが毎年年貢米をお届けしています。

  今年は春に畦も作り替えたので楽でしたが、初めて作った2004年は余りにも大変だったので、無事収穫を終えた時には佐千夫と新米を持って、伊勢神宮にお詣りに行って来たほどでした。

宅造地に囲まれた神明講の田で稲刈り

 
 
 

手掘りの導水路

  「にこまる」を植えているのは非常に水捌けの良い田なので、稲刈りまでしばらく間がありそうなのに田面が白く乾いて来ました。気になっていたのですが、上の田のコシヒカリが少し倒伏していて、稲刈りの都合を考えると水が入れられなかったのです。

  すぐ側を流れる水路はあっても単独での水口は無く、上の田からの貰い水しか水を入れる方法の無い田で、苗代跡地のコシヒカリを刈り取ったのでようやく手堀の水路を作りました。

  わずか30m程の導水路を作るのに1時間ほど掛かったもので、津波や台風の被災地の方々の苦労はどんなだろうと、思わず考え込んで仕舞いました。

  水は低い方へ流れる…という単純な原理なのに、こんな小さな水路でも護岸の決壊や土砂ダム問題が発生。順調に水を流すのには結構な手間暇が掛かります。

「にこまる」に水を流し始めました

糯米の刈り穫り

  滋賀羽二重糯は、富山県農試が富山在来の品種改良をし「とみちから」を作り出したとき、日本中の糯米の特性を調べて交配相手に選んだほど。

  この時の評価は、「これに勝る品種は無い」との事だったと聞いています。普通に作ると非常に長くなり、今年も穂先は私の肩までありました。

  その茎は非常にしなやかで藁細工をするのに最適なのですが、米作りにはとても神経を使います。刈り遅れすれば胴割れの心配があり、倒伏させればもつれて引き上げられないので刈り取りは大変。他の品種の収穫との兼ね合いで毎年遅れ気味になるのですが、今年は珍しく少し早めに刈り穫りする事が出来ました。しかもかなり豊作のようで、年末の餅つきを楽しみにしています。

滋賀羽二重糯の刈り穫りが終わりました
プロフィール

 平井 貞夫

Author: 平井 貞夫
 かじや村は鍛冶屋村。私の住む戸数10戸の小字名。
「かじや村便り」は平井農産のホームページに載せていましたが、平成22年5月号からブログへ移行しました。
 青文字の部分をクリックして頂けば、関連するブログやホームページへ移動します。
 
 滋賀県高島市安曇川町田中  平井肥料店/平井農産

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